在宅ワークを始める女性が急増。求人も収入も少ないのになぜ人気?

在宅ワークを始める女性が急増
ライフ(人生)

女性の働き方が多様化する昨今、「在宅ワーク」が人気を集めています。

しかし、自宅でできる仕事はほんの一握り。
求人もまだまだ少ないのが現状です。

高収入は期待できませんし、その割には難しい(スキルが必要な)仕事ばかり。

それでも多くの女性が在宅ワークを始めるのはなぜでしょう?
人気の理由はどこにあるのか?

そのメリット&デメリットも含めて、在宅ワーク歴10年の私が分析してみました。

一番の理由は「女性の労働環境がひど過ぎる」から

女性の労働環境

まずは現状の確認から。
日本の女性は労働環境に恵まれていません。
労働条件は先進国の中で最悪クラスだと言われています。

低収入なのに、男性とほぼ同じ仕事内容。
昇進は見込めず、結婚 → 出産を経ると復職も厳しいです。

収入アップも、キャリアアップも、プロモーションも、男性と同水準では実現できない。

…とすれば、女性に残された選択肢は「働き方」くらいしかありません。

どうせ低収入なら、「マイペースでのんびり」働きたい。
キャリアアップが無理なら、「好きなこと」を仕事にしたい。
仕事と子育ては「両立」させたい。

これらの条件を満たすほとんど唯一の選択肢、それが在宅ワークという働き方なのです。

がんばっても待遇は悪いし、そんな状況下で「女性の社会進」なんて馬鹿らしい…

「じゃあ自宅で働こう」という、いわば消去法ですね。

インターネットの普及やWEB環境が在宅ワークの後押しに

在宅ワークのメリット

在宅ワークを語るうえで欠かせないのがインターネット
その普及によって生じた「在宅ワークの多様化」も人気の理由です。

簡単に言えば「自宅でできる仕事が増えた」わけですね。

WEBライター、WEBデザイナー、イラストレーター、プログラマーetc…

専門職でありながら、これらの仕事はインターネット以外の環境を(基本的には)必要としません。

業務連絡はメールのみでも十分にカバーできますし、複数人が参加するミーティングもチャットで問題なし。
(実際に、効率を重視する大手の企業ほど現実の会議は少なく、スカイプなどを利用する頻度が高いようです)

パソコン業務の普及も、私たちの働き方を大きく変えた要因の一つ。

データ入力、資料の作成、経理などの事務作業、デザインやイラストの制作。
IT企業に限らず、今や多くの業務にパソコンが利用されています。

そして、そうした作業の成果は全て「データ化」可能。
データはネット介して簡単に「納品」できますし、大規模な生産設備や原材料を必要としませんから、付加価値も非常に大きいです。

様々な商品(データ)がネットの世界を飛び交う現在。
工場やオフィスで働くことの必要性が、急速に失われつつあります。

しかしそれでも在宅ワークの現実は厳しい

在宅ワークの現実

仕事上のコミュニケーション、生産作業、そして商品や成果のデータ化。
ワークフローの多くはITで代替できます。

とはいえ、在宅ワークはまだまだ黎明期。
一部の大手企業を例外として、「所詮は内職」「主戦場はあくまで現場」とみる向きが強いようです。

特にフリーランスやアルバイトの置かれている状況は厳しく、「ブラック」な求人が少なくありません。

例えば低賃金の常態化。
在宅ワーカーの多くが時給500円程度のアルバイトに甘んじています。

現状、在宅ワークに関する規制やルールは制度化されておらず、「最低賃金」もなければ、労働基準法も(ほとんど)適用されません。

そのため、労働者にとって不利な求人が後を絶たず、極端な「買い手市場」となっています。(むしろ「ブラック市場」と言った方が分かりやすいかもしれません…)

「まともな求人」には応募者が殺到する

まともな求人は少ない

在宅ワークの求人そのものは、今でもけして少なくはありません。

求人サイトを覗けば、「ノルマなし」「資格不要」「経験不問」の求人だって簡単に見つかります。

問題なのは「まともな求人」が少ないこと。
在宅ワーカー(自宅で働かざるを得ない女性)の足元を見るような、「ブラックバイト」が多すぎるのです。

例えば私がWEBライターを始めた10年前、「1,000文字につき報酬200円」(1文字あたり0.2円!)なんていう求人が普通にありました。(そして今でも普通にあります)

上記のような求人は、気軽に応募できる反面、ほとんどお金になりません。
がんばっても時給は500円前後。月100時間の労働で月収5万円です。

もちろん、なかには「まともな求人」もあります。
しかし好条件(というか普通の条件)で求人を募集すると、あっという間に応募が殺到。
採用率10倍以上の「狭き門」となります。
(時給1,000円前後のアルバイトでさえ…)

私の体験談から分かる【在宅ワークのメリット】

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ときとして過酷な労働条件に苦労しながらも、私自身は在宅ワークのメリットを実感しています。
女性&フリーランスの立場で体験した利点は、

仕事量や労働時間を「ほぼ」自由に調節できる
(ただし「締め切り」や「納期」はある)

仕事と家事、育児などを両立させやすい

人間関係のわずらわしさが「ほぼ」ない
(仕事上のコミュニケーションは、最低限の電話やメール連絡だけで済む)

働いた分だけ収入が増える「やりがい」
(サービス残業なんて皆無!)

自宅やお気に入りのカフェなど「リラックスした環境」で働ける

自分の得意分野、好きな作業で勝負できる
(したがってストレスが少なく、やりがいは大きい)

良心的なクライアントに恵まれれば高収入!
(自分のスキル次第でしっかり稼げる)

あくまで私個人の感想&体験談ではありますが、今では心の底から「在宅ワークを選んで良かった」と思っています。

特にマイハピの編集部に採用されて以降は、収入が安定し、仕事としての「やりがい」をより強く感じるようになりました。

この場を借りて編集部の皆さんにお礼申し上げます…。
(実際に会ったことはないのですが)

私の体験談から分かる【在宅ワークのデメリット】

在宅ワークのデメリット

徐々に普及しつつある在宅ワークですが、現状では必ずしもおすすめできる勤務形態ではありません。

私自身、これまで数々のデメリットを痛感してきました。
例えば、

報酬の相場が全体的に安い

「まともな求人」が少ない
(そのため収入が安定しない)

モチベーションの維持が難しい
(仕事を途中で放棄する人も多いようです)

福利厚生が(ほとんど)ない

私生活と仕事のメリハリがつきにくい
(自己管理が大変)

確定申告など税務上の手続きが面倒

忙しいときはとことん忙しく、暇なときはとことん暇
(仕事が多くても少なくても不安!)

以上のような難点があります。

私は女性に在宅ワークをおすすめする立場の人間ですが、それでも「本業」としては一言「厳しい」と言わざるを得ません。

相応のスキルがあっても、収入の上限は月10万円まで。あとは「運次第」ということになると思います。

「向き不向き」もはっきり出るため、いざ自宅で働き始めても、半分くらいの人は1年以内でリタイアしてしまうのではないでしょうか。

私自身の経験を振り返ってみても、
「運が良かった」
「たまたま文章を書く才能があった」
と偶然に感謝するところが大きいです。

近年人気の「スマホ向け在宅ワーク」は本当に稼げるのか

スマホ向け在宅ワークは稼げるのか

大手求人サイトの発表によると、在宅ワークで月20万円以上を稼ぐ女性の割合は、わずか数パーセント。

しかし一方では、月収数万円~20万円前後を無理なく稼げるバイトもあるようです。

それがいわゆる「スマホ向け在宅ワーク」。
チャットレディやテレフォンレディ、そしてメールレディを始めとする、女性専用の在宅ワークですね。

「高収入を稼げる」「男性とスマホでお喋りするだけ」と人気のアルバイトですが、実際はそれほど甘くない模様。

勤務の実態は「自宅で働く水商売」に近く、以下のようなデメリットが指摘されています。

エッチな会話、または行為を要求する男性が多い
(断われるものの対応が面倒)

売れっ子に人気が集中する「格差」問題
(一部の女性だけが高収入)

接客業ならではのストレス

世間のイメージが悪い

夫や子どもには内緒で働かなくてはならない
(そのため働く場所や時間が限られる)

ネット上に画像や映像、音声を公開する必要アリ
(個人情報の漏えいが心配)

求人は多いが、結局はスキルやノウハウがないと稼げない
(多くの女性が数ヵ月で引退しています)

…要点をまとめると「高収入を稼げるのは一部の女性だけで、アルバイトとしてはかなりハードルが高い」ということになるでしょう。

私の体験談「スマホ向け在宅ワークは一部の女性にとっての天職」

スマホ向け在宅ワークの体験談

実は、私もかつてスマホ向けの在宅ワークを一通り経験しました。
そのときに感じたのは、「収入に見合うだけの大変さ、難しさがある」ということ。

収入は良いときで月20万円~30万円くらいで、結構稼げました。

でも、「楽な仕事」「ずっと続けたい」とは思いませんでしたし、在宅ワークならではのメリット(リラックスできるとか、ストレスが少ないとか…)も薄かったです。

つまり「ガールズバーやキャバクラで働くのとほぼ同じじゃん!」というのが素直な感想。

向いている人には楽しいかもしれませんが、必ずしも「自宅で働きたい!」という女性のニーズを満たす仕事ではないと思います。

唯一、メールで接客する「メールレディ」は手軽でお気に入りでしたが、それはもう5年以上も前の話。

似たようなサービスが乱立する昨今、お客の奪い合いが激化しているという話も聞きます。
以前のように簡単に稼げるサイトは、もう存在しないかもしれません。

参考:メールレディの解説サイト

在宅ワークの将来と「向き不向き」の分かれ目

在宅ワークの将来

現状では、在宅ワーク1本で生計を立てるのは、かなり難しいです。

フリーランスやアルバイトに限って言うと、収入は月数万円~10万円が相場。
がんばっても「副業どまり」という現実があります。

しかし一方で、在宅ワークを始める女性は増え続けています。

人気の求人には応募者が殺到しますし、数万人が登録する求人サイトや、「テレワーク」を推し進める大手企業も台頭してきました。

つまり、「自宅で働きたい」という需要は確かにあるのです。

ライフワークバランスという観点で考えたとき、私は、「在宅ワーク以上の選択肢はない」と思っています。

現状ではルールの整備が遅れていたり、収入の面で不遇だったりしますが、そうした問題は時間が解決するのではないでしょうか。

正直、政府の進める「働き方改革」には、何の期待も持てません。

しかし、少子高齢化、IT技術の進歩、AI(人工知能)による労働力の大幅な代替など、時代の趨勢は明らかに私たちの「働き方」を変えようとしています。

例えば10年後、在宅ワーカーは現在の2倍にまで増えるという試算もあります。
収入面を見ても、正社員並みに稼ぐ在宅ワーカーが徐々に増えているようです。

参考:フリーランスの年収と労働時間|日本初の実態調査から読み解く

近い将来を見越して、今のうちに資格を取得したり、企業で実務経験を積んだりして、「在宅ワークを始める準備を進めている」女性も多いと聞きます。

とはいえ、
「普通の勤務でも在宅勤務でも良いけど、どちらかと言えば在宅が良いな~」
くらいの気持ちなら、私は普通の仕事をおすすめします。

普通に働くことに対して適性があるのなら、その才能を無駄にすべきではありません。
(お給料も良いし、精神的にも楽だと思います)

逆に、
「在宅で働くなんて夢のよう!収入はバイトか副業レベルでOK」
という方は、在宅勤務を前向きに検討してみましょう。

求人を選ばなければ必ず仕事は見つかりますし、今後は労働環境の改善がますます加速していくと予想されます。
(実際にこの10年で大きく改善されました)

欧米ではすでにテレワークをはじめとする在宅勤務が普及しており、日本も今後この流れに追随するものと考えられます。

参考:テレワーク(在宅勤務) 欧米諸国のテレワーク導入状況

参考:過労死なんてありえない。日本も「在宅勤務」先進国の欧米に続け

【私なりの結論】

私なりの結論

在宅ワークは全ての女性におすすめできるものではないが、将来は極めて有望。

月数万円の収入で満足できるなら、現状でも在宅ワークは普通のアルバイトより魅力的かも。
(ただし向き不向きはある)

在宅ワークに向いているのは、
パソコンやインターネットを利用できる
ある程度の低賃金でも我慢できる
何らかのスキルや資格、得意分野がある(タイピングが早い、イラストを描ける、文章が上手いなど)
一人で働くことが苦にならない(自宅が大好き!)
以上のような条件を満たす人。

繰り返しになりますが、日本の女性は厳しい労働環境を強いられています。

多くの女性が不遇をかこつ現在にあって、在宅ワークこそはその改革の最先端にある新たな労働市場かもしれません。

私と同じく何らかの理由で「普通の仕事」をリタイアしてしまった人、または将来的に「もっとライフワークバランスを充実させたい」という人、
ぜひ在宅ワークを一つの選択肢として考えてみてくださいね。

● 文/マイハピ編集部

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