専業主婦と心②40代~50代から始める「ボランティア」と「学び」

「アラフォー」や「アラフィフ」という年齢を迎えて、専業主婦として人生の岐路に立たされる女性は少なくありません。
子どもが独り立ちした今、何を目標に頑張ればいいのか…
自問自答する方も多いことでしょう。
とはいえ、必ずしも否定的に考える必要はありません。40代~50代から社会参加する方法は、実は意外と手軽。身近なところにその機会を見出すことができます。
または「学生」に戻って、自分の新しい可能性を模索するのも良いでしょう。趣味を追求してもOKです。
前回に引き続き「専業主婦と心」の観点から、「ボランティア」と「学び」について考えてみましょう。
1.ボランティアで自己実現
1-1.生きる意欲を育む。「ボランティア」という選択肢
人は「自分のために」何かをするのではなく、「自分以外の誰かのために」何かをするときこそ、本当の「生きがい」を実感するもの。
自分が社会の役に立っている、必要とされている…
そんな充実感を求めて、最近ではボランティア活動に参加する専業主婦も増えています。
日本人は長らく「ボランティアに無関心な国民」だといわれてきましたが、近年(特に若い人たちの間で)その意識が変わりつつあります。
「自己実現」の手段として、社会奉仕の道に進むケースも一般化しているわけですね。
とはいえ、まだまだボランティア活動に対して高いハードルのようなものを感じる方も多いことでしょう。「使命感」や「無私無欲」なんて言葉が頭をよぎるかもしれません。
しかし実際のところは、ボランティアの現場も「カジュアル化」が進んでいて、「気軽」に、「誰でも」参加できる施設や活動が少なくありません。
1-2.「新しい世界」で「新しい自分」に出会う
高齢になっても元気な人は、その多くが「生涯現役」のスタンスを貫いています。
趣味、または仕事を「ライフワーク」として追求する…
そんな姿勢こそが生きる活力やバイタリティを維持する最高の「生き方」ではないでしょうか。
ボランティアも選択肢の一つ。ライフワークとして取り組めば、生涯にわたって社会との接点が維持されますし、様々な人々との「出会い」もあります。
日本では現在500~600万人以上の人たちが何らかの形でボランティア活動に参加しています。
必ずしも「特殊なこと」ではなく、やがては「当たり前のこと」として、これから私たちが迎える「超高齢化社会」の貴重なサポート役となることでしょう。
日本国内では約5万のボランティアグループが活動していて、専業主婦との「兼業」で参加する女性も珍しくありません。
ある人は「新しい世界」を求めて、またある人は「社会貢献」のために。興味本位で始めたはずが、どんどん人の輪が広がり、中には自分で新しいグループを創設してしまう人も。
今まで気付かなかった自分の才能や可能性を発見できる…
それもまたボランティアの魅力です。
1-3.ボランティアの始め方と嬉しい「効用」
無資格だから、経験がないから、もう若くないから…
なんて躊躇する必要はありません。
自分に向いているボランティア活動が分らない」という方は、市区町村の運営する「ボランティア・センター」を訪れてみましょう。
様々な情報や資料が提供されているので、きっと「やってみたい」、「参加してみたい」と思えるような活動が見つかるはずです。
センターでは登録制のシステムが採用されていて、地域活動など随時紹介してもらうことも可能。
在籍するボランティア・コーディネーターなどの専門家から話を聞いてみるのも良いでしょう。
特に需要が高いのは、福祉(介護)施設でのボランティア。高齢者の話し相手をしたり、自宅の見回りをしたり、「日課」というレベルで取り組んでいる方も多いようです。
何かを「してあげる」だけではなくて、ときには「人生の先輩」達から、貴重な話やアドバイスを聞ける嬉しい特典も。
「誰かのために」することは、最終的には「自分のために」なるものなのですね。
2.「学び」の姿勢を忘れない。いつまでも若々しい毎日を
2-1.「習い事」や「講座」に通うメリット
子育てから解放された40代~50代の専業主婦は、時間にも気持ちにも余裕が生まれます。新しいことを始めるには絶好のタイミング。
なにか「やりたいこと」を見つけたら、そのための「学び」を始めてみましょう。
カルチャースクール、通信教育、大学の公開講座など、学ぶ姿勢そのものが、生活に「張り」をもたらしてくれます。
「学んだことが役に立つかどうか」なんて実益の面ばかり考えずに、まずは興味のあること、好きな分野から始めてみましょう。
お料理教室、華道や茶道などの「習い事」もおすすめですし、何らかの「資格を取る」のも良いかもしれません。
知識や教養の分だけあなたの世界は広がり、人生はきっと豊かになるはずです。
例えば全国の大学で実施されている「公開講座」は、社会人を対象に4000以上も存在します。受講者は50万人を超え、その数は年々増え続けているようですね。
講座の内容は様々で、高度な専門技術を身につけるためのクラスがある一方、趣味のレベルで気軽に受講できるものも少なくありません。
中には語学学校に通い、アラフォーやアラフィフにして初めての「海外留学」を体験する女性も。無料で受講できる講座も多く、年齢制限なし、無試験・無資格で気軽に参加できるものが大半です。
2-2.資格を取得して「人生の選択肢」を広げる
「何か目標が欲しい」という方には、資格や免許の取得を目指すのもおすすめ。
再就職を視野に入れて学ぶのも良いですし、趣味を追求して民間の講座(教室)に通うのも良いでしょう。
資格や知識の分だけ老後の選択肢は広がっていきます。気になる資格があったら、まずは資料請求から始めてみましょう。
何かを学ぶ過程で、新しい人間関係も増えていきます。講座や教室では、同じ趣味を持つ人と手軽に知り合えますし、毎日が新しい「学び」の連続。
ときには学ぶことが大変だったり、面倒に思われることもあるかもしれませんが、そうした「適度なストレス」も含めて、あなたの生活に「張り」をもらしてくれます。
学生時代に戻ったつもりで、ぜひ「第二の青春」を謳歌しましょう。
「学び」には終わりがありません。資格取得後、講座修了後も独学で知識や技術を深めることができます。
事実、中高年~老後にかけて「学ぶことの楽しさ」に目覚めて、10代の受験生なみに勉強する方も少なくないようです。
親や学校の「強制」ではなく、自ら学ぼうとする意思があるからこそ、高いモチベーションが維持できるのかもしれませんね。
とはいえ、「マイペース」で無理をしないことも大切。はじめから100点満点を狙うと、がんばり過ぎて「学ぶことの楽しさ」を見失いがちです。
40代~50代ともなれば、記憶力の衰えや多少のケアレスミスは仕方ありません。「生涯学習」するつもりで、焦ることなく、一歩一歩進んでいきましょう。
考えてみれば、専業主婦ほど「ボランティア」や「学び」に適した立場はないのかもしれません。
経済的にも時間的にも「自由」にできる資源が多いですし、結婚や子育てで培われた経験、人間観、タフネスに恵まれています。
自分のためにも他人のためにもがんばれる、ちょっとした「特権階級」に属しているといっても過言ではないでしょう。
体も気持ちもまだまだ若い40代~50代。ぜひ「新しいスタート」を切ってみてはいかがでしょうか。
● 文/マイハピ編集部